メッセージ(長谷川会長)
皆様、こんにちは。
日本スペシャルティコーヒー協会の会長に就任することとなり、大変光栄に存じます。
私は2014-2015年に一度、SCAJ会長の役割を担わせていただいており、今回、再度
このような重要な役割を担うことに身の引き締まる思いです。まずは日頃より協会の
活動を支えてくださっている皆様に心より感謝申し上げます。
SCAJは、“日本におけるスペシャルティコーヒーの啓蒙・普及”を目的に2003年に
設立されましたが、そこには1982年に米国でSCAA、98年に欧州でSCAE、91年に
ブラジルでBSCA、94年にコスタリカ、98年にパナマ、2000年に東アフリカと、
スペシャルティコーヒー団体が次々と設立された時代背景があります。2001~2002年
は、国際原料相場が史上最低水準をつけ、「コーヒークライシス」といわれていた時代
でした。産地はコスト割れで疲弊し、生産者は施肥管理も満足にできない状態で品質
は低下、一方で消費国のロースターは価格競争で消耗戦を強いられていました。そん
な状況の中、サステナブルなコーヒー業界をつくろう、価格競争をやめて品質競争を
しよう、消費者が感動するおいしいコーヒーを適切な価格で提供しよう、という機運
が高まり、ここからSCAJが誕生しました。
近年、コーヒー業界には問題が山積しています。まず、コーヒー相場の問題。2025年
2月にはアラビカ種が過去最高の431セント/ポンドとなり、ロブスタ種も5,826ドル
/トンにまで高騰、コーヒーの国際相場は過去47年間で最高水準に達しました。
為替相場は円安傾向に続き、世界情勢が不安定なことからも、輸入に頼るコーヒー生
豆の価格は上昇しています。また、人手不足の問題、気候変動の問題、さまざまな問
題もありますが、これからの5年を、AIの導入や自動化、デジタル化の流れによっ
て、どのように乗り越えてゆくことができるのかを、会員の皆様と一緒に考えてゆき
たいと思います。 世界中で日進月歩の革新を続けるスペシャルティコーヒー業界の
最新情報をいち早くお届けし、スペシャルティコーヒーの素晴らしさ、その魅力、多
様性を再認識し、この難局を共に乗り越えていけたらと考えております。
我々協会の使命は、スペシャルティコーヒーの素晴らしさを広め、その価値を正しく
伝えていくことです。消費者の皆様に、ただの飲み物としてではなく、コーヒーの持
つ豊かな物語や背景を知っていただき、そこから生まれる風味特性というその魅力を
より深く味わっていただくことが重要です。そのために教育活動やイベントの開催を
通じてコーヒー文化の普及に努めてまいります。
今後のビジョンとして、スペシャルティコーヒー業界の発展には、イノベーションと
伝統の両立が不可欠だと考えています。新しい技術やアプローチを積極的に取り入れ
つつ、伝統的な手法や理念を大切にすることで、コーヒーの未来を切り拓いていく所
存です。また、環境への配慮と社会的責任を果たすために、持続可能な取り組みを一
層推進してまいります。
最後に、皆様のご支援とご協力をお願い申し上げます。私たち一人ひとりの努力が集
まることで、スペシャルティコーヒー業界はさらに輝かしい未来を迎えることができ
ると信じております。共に新たな挑戦に立ち向かい、素晴らしいコーヒー文化を築き
上げていきましょう。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
日本スペシャルティコーヒー協会
会長 長谷川 勝彦








